桜の季節が参ります02

  • 2024年03月16日

散ればこそいとど桜はめでたけれ
憂き世になにか久しかるべき

作者不詳 『伊勢物語』第82段

先日の業平の歌とこの返歌とが相まって、当時の人の桜に対する思いが一層深く感じられます。
さて、皆様。
岡本かの子は、

桜ばないのち一ぱいに咲くからに
生命をかけてわが眺めたり

と歌います(岡本かの子『浴身』)。

当たり前ですが、二度とない今年の桜。
当たり前が心底有り難いと感じる今年だからこそ、今年のホクモンガーデンの桜の、その咲き始めから散り際のひと時をご一緒できましたら幸甚でございます。

若女将